プロモーションと恋愛
すでに、日本という先進国は、人口減少段階に入っている。 これまでは、人口の増加とともに生産も向上し、ざっくり言うといいものを作って売れば売れる時代だった。 しかし、いまはそうではない時代となったと考えるべきでしょう。 ニッチな市場や商品においては右肩上がりに売れる状況が作りだせると思います。 ただ、それは日本という国全体ではそうはならない。 つまり、2010年代以前に行なっていたマーケティングやプロモーションの成功例は通用しないと考えたほうが正しいと思います。 それでも、インターネットにおけるプロモーションやマーケティング手法というのは、2010年以前のマスコミュニケーションにおける成功体験を踏襲しているように思えます。 これまで、私たちは、人口増加、経済発展という条件のもとに広告や宣伝の手法を取り組んできました でも、人口減少、経済成長の停滞、という条件は、人類の歴史上も経験したことのない状況です。 ということは、これまでの成功体験から手法を考えるのは、あまり意味がなく、 むしろ、イマジネーションを総動員して、「人口減少、経済発展の停滞」という時代でどうやって物を売るか、という戦略を考えなくてはならないと思います。 どうやって、自分の製品や商品を魅力的にするか。 この商品を欲しい、と言う欲求を生み出すか。 これは、恋愛行動を一つのヒントとして考えるのが良いかも知れません。 例えば、いまのマーケティングにおいては、アンケートや調査から製品の開発をすることが多いです。消費者のニーズを顕在化し、その顕在化されたニーズを汲み取って、製品開発を行う。 これもたしかに大切なことかも知れません。 これを恋愛にたとえると 「相手の望む見た目、職業、喫煙者か否か、お金を持っているか」 といったような条件を考えていることと似ていると思います。 でも、恋愛というか好きになるというのは、そういった条件をクリアしたところで、相手のイマジネーションを超えるものではないと思います。 「こんな人、出会ったことがなかった」 こう思わせることも、ひとつの戦略だと思いませんか。 つまり、相手の望む条件を備えた商品よりも、 相手の想像を超えた新しい楽しみや喜びを与える存在であるほうが、 夢中になってくれる、というものでは...
