オイラがコンペで負けるとき
決して自慢ではないのですが、WEBのリニューアルや構築のコンペで僕がプレゼンをした場合、大抵の場合、勝てる自信はあります。
お、なんてえらそうなことをいう奴だ、という印象を受けますが、しかしながら、それが僕の仕事の根幹なのです。まず、これに勝たないことには仕事にならないから、なんとしても勝たなくてはなりません。
黙ってても仕事の依頼があるのであれば問題はありません。
また、僕のつくる提案の特色として、「耐用年数の高い」サイトやシステムを提案するので、それはすなわち、リピートオーダーになりにくい、ということも含まれます。
とくにデザインの方向性として「飽きがこない」というのが大きな特徴でもあります。
ですから、僕のクライアントは無駄なお金を使うことなく、その後のプロモーションやメーケティング活動などの運営の活性化に力を注ぐことができます。「耐用年数が高く」「飽きがこない」ということは間違いなく、余計なことを考えずに済みます。
例えば2年後にリニューアルしなくても、5年後にリニューアルすればよいのです。
ということで、コンペのお話をいただいたら、まず勝たなくてはなりません。
僕は性格的にもあまり勝つとかそういう意欲がありません。
そもそも「負けず嫌い」とはほど遠く、どちらかというと「負け好き」です。
人と自分を比べて劣等感とか、そういう季節は20代ですっかり終わりました。
うらやましいという気持ちもありません。
だから、コンペという勝負においては、勝ちたい、というよりは、勝たなくてはならない、という使命によって突き動かされているのです。
さて、前置きが長くなりました。
コンペに勝たなければならないのですが、100戦100勝という訳にはいきません。
なんせ、相手のあることですから、いくら提案が良くできても、相手の望むものと外れてしまってしまうこともあったり、明らかな失敗というものもあったりします。
ですから、一般的には勝率が3割もあれば上出来だと思います。
もし、100戦99勝みたいな人がいたとすれば、それはどうかしていると思います。
企業にはいろんな企業がいて、いろんな経営者がいて、いろんな担当者がいます。
そこに全部ジャストフィットしているとしたら、それは何かの間違いですし、詐欺のようなものだと思います。相手は人間ですから、いくら同じ人間でも商売の考え方や、価値をどこに置くかで意見も変わってくるでしょう。
もっと言えば、恋愛にたとえてみればよいですが、どんなプレイボーイでも、すべての女性の心をつかむことはできないのです。
もし、そういうことができる人もどうかしているのです。
どうかしている、というのは良い意味でもありますし、悪い意味でもあります。
結論からいえば、誰にとってもすばらしいアイデアというのは、他のアイデアでもかまわないということ。
つまり、交換可能なアイデアであるということだと思います。
そういったものであれば、全戦全勝も可能だと思いますが、そんな交換可能なアイデアはおそらくワクワクしないものだと思うので、そういったアイデアを提案する時間すらもったいないと思っています。
僕は、企画書についてはひな形とか、使い回しはしません。
その企業はどんな企業で、どんな考え方で、またどんな社員の方々が、どんな想いで、毎日がんばっているのか、というところ。そして、その企業が未来にどのような姿をしているか、ということを徹底的に妄想します。
そのうえで、その企業の創業から現在に至るまでの歴史を学び、そして1年後、5年後、そして、10年後、20年後の未来の姿を想像しながら、一から企画を考えます。
そんなもんですから、ひとつの企画書についての熱量や密度は相当濃いものになります。
うんざりします。
そこまでのことを期待してオーダーしてくる企業はほとんどないでしょう。
でも、WEBサイトやブランディング、マーケティングは、それくらいの射程で考えないと、その企業の魅力やオモテに見えない価値というのは見えてこないでしょう。
ですから、それを面白いと思ってくれるか、もしくはうっとおしいと思われるか、それはわかりませんが、ともかく、そういう風に企画を作るので、本当に密度についてはどんな大手広告代理店さんのスマートでクレバーな提案に比べると、異色なものとして映ることでしょう。
で、そもそも書きたいことの前置きからずれてしまいました。
さて、やっと本題です。
まあ、そんなこんなある中で、プレゼンが終わり、そのクライアントから連絡をいただくわけですが、
「今回は残念ながら、、、」
というお電話をいただくケースのお話です。
コンペに負けたとき、このようなお電話やメールをいただくとき、
「御社の提案は最も魅力的だったのですが、これまでも付き合いのある印刷会社さんにお願いすることにしました。」
「御社の提案は評価が最も高く、金額もよかったのですが、同じ○○区にある制作会社にお願いするほうがなにかとご足労かけなくてよいだろうということで、、」
「実は、役員たちが御社のプレゼンをみてそれぞれの評価軸に対して採点をしていったのですが、御社の成績はトップでした。でも、これまでの実積から次点のB社に発注させていただくことになりました」
といったような連絡をいただくことが多々あります。
つまり、おたくの提案は一番素晴らしいが、さまざまな理由で別の会社に発注させていただきます。という連絡だ。
こういう場合、本当の理由はいくつかあると思うのです。
1)最初から出来レースだった。
2)心から本当のことを言っている
3)提案は素晴らしいが、お前と仕事したくない
の3つではなかろうかと思います。
1)についてが最もよくあるケースだと思います。
つまり、そもそも発注したい会社は決まっており、でも、社内の規定により大型の発注の場合は競争入札としなくてはならない、という場合。
つまり、最初から当て馬として声をかけてきた、というケースです。
2)については、当て馬ではないけれど、何かの社内的な事情でそうなるというパターン。
3)については、相性の問題もありますが、いかんせん、ちょっと僕が独特なプレゼンスタイルなので、快く思われないケースもあるのだと思っています。
常に反省しつつ、改善したいテーマです。
さて、とはいえ、このケースで最も多いと思われる1)についてですが、
コンペの出来レースを実施している方にお願いがあります。
おそらく、こちらの企画やプレゼンについて気遣っていただいているのはわかります。
ですが、こういった場合の断り方についてですが、
「御社の企画内容については、正直申し上げて、他社と比べ内容が物足りないので、今回は残念ながら見送らせていただくこととなりました」
とお伝えいただいたほうが、お互いのために良いと思っています。
さらに、WEB業界全体の企画力の向上にもつながるのではないでしょうか。
つまり、僕のように「オレがプレゼンしたら勝てるよ」みたいなタカをくくっているような人間に「オレもまだまだだな」と思わせる機会が必要です。
「あなたはお友達としては好きだけど、恋愛対象にならなくて」
というよりも
「ごめん、無理!」
というほうが、何かとお互いのためだと思います。
まだまだ足りないものが多い。
いくつになっても、どんだけキャリアを積んでも、
「挫折とがっかり」こそが、未来に生きる糧となっていくのだと思います。
お、なんてえらそうなことをいう奴だ、という印象を受けますが、しかしながら、それが僕の仕事の根幹なのです。まず、これに勝たないことには仕事にならないから、なんとしても勝たなくてはなりません。
黙ってても仕事の依頼があるのであれば問題はありません。
また、僕のつくる提案の特色として、「耐用年数の高い」サイトやシステムを提案するので、それはすなわち、リピートオーダーになりにくい、ということも含まれます。
とくにデザインの方向性として「飽きがこない」というのが大きな特徴でもあります。
ですから、僕のクライアントは無駄なお金を使うことなく、その後のプロモーションやメーケティング活動などの運営の活性化に力を注ぐことができます。「耐用年数が高く」「飽きがこない」ということは間違いなく、余計なことを考えずに済みます。
例えば2年後にリニューアルしなくても、5年後にリニューアルすればよいのです。
ということで、コンペのお話をいただいたら、まず勝たなくてはなりません。
僕は性格的にもあまり勝つとかそういう意欲がありません。
そもそも「負けず嫌い」とはほど遠く、どちらかというと「負け好き」です。
人と自分を比べて劣等感とか、そういう季節は20代ですっかり終わりました。
うらやましいという気持ちもありません。
だから、コンペという勝負においては、勝ちたい、というよりは、勝たなくてはならない、という使命によって突き動かされているのです。
さて、前置きが長くなりました。
コンペに勝たなければならないのですが、100戦100勝という訳にはいきません。
なんせ、相手のあることですから、いくら提案が良くできても、相手の望むものと外れてしまってしまうこともあったり、明らかな失敗というものもあったりします。
ですから、一般的には勝率が3割もあれば上出来だと思います。
もし、100戦99勝みたいな人がいたとすれば、それはどうかしていると思います。
企業にはいろんな企業がいて、いろんな経営者がいて、いろんな担当者がいます。
そこに全部ジャストフィットしているとしたら、それは何かの間違いですし、詐欺のようなものだと思います。相手は人間ですから、いくら同じ人間でも商売の考え方や、価値をどこに置くかで意見も変わってくるでしょう。
もっと言えば、恋愛にたとえてみればよいですが、どんなプレイボーイでも、すべての女性の心をつかむことはできないのです。
もし、そういうことができる人もどうかしているのです。
どうかしている、というのは良い意味でもありますし、悪い意味でもあります。
結論からいえば、誰にとってもすばらしいアイデアというのは、他のアイデアでもかまわないということ。
つまり、交換可能なアイデアであるということだと思います。
そういったものであれば、全戦全勝も可能だと思いますが、そんな交換可能なアイデアはおそらくワクワクしないものだと思うので、そういったアイデアを提案する時間すらもったいないと思っています。
僕は、企画書についてはひな形とか、使い回しはしません。
その企業はどんな企業で、どんな考え方で、またどんな社員の方々が、どんな想いで、毎日がんばっているのか、というところ。そして、その企業が未来にどのような姿をしているか、ということを徹底的に妄想します。
そのうえで、その企業の創業から現在に至るまでの歴史を学び、そして1年後、5年後、そして、10年後、20年後の未来の姿を想像しながら、一から企画を考えます。
そんなもんですから、ひとつの企画書についての熱量や密度は相当濃いものになります。
うんざりします。
そこまでのことを期待してオーダーしてくる企業はほとんどないでしょう。
でも、WEBサイトやブランディング、マーケティングは、それくらいの射程で考えないと、その企業の魅力やオモテに見えない価値というのは見えてこないでしょう。
ですから、それを面白いと思ってくれるか、もしくはうっとおしいと思われるか、それはわかりませんが、ともかく、そういう風に企画を作るので、本当に密度についてはどんな大手広告代理店さんのスマートでクレバーな提案に比べると、異色なものとして映ることでしょう。
で、そもそも書きたいことの前置きからずれてしまいました。
さて、やっと本題です。
まあ、そんなこんなある中で、プレゼンが終わり、そのクライアントから連絡をいただくわけですが、
「今回は残念ながら、、、」
というお電話をいただくケースのお話です。
コンペに負けたとき、このようなお電話やメールをいただくとき、
「御社の提案は最も魅力的だったのですが、これまでも付き合いのある印刷会社さんにお願いすることにしました。」
「御社の提案は評価が最も高く、金額もよかったのですが、同じ○○区にある制作会社にお願いするほうがなにかとご足労かけなくてよいだろうということで、、」
「実は、役員たちが御社のプレゼンをみてそれぞれの評価軸に対して採点をしていったのですが、御社の成績はトップでした。でも、これまでの実積から次点のB社に発注させていただくことになりました」
といったような連絡をいただくことが多々あります。
つまり、おたくの提案は一番素晴らしいが、さまざまな理由で別の会社に発注させていただきます。という連絡だ。
こういう場合、本当の理由はいくつかあると思うのです。
1)最初から出来レースだった。
2)心から本当のことを言っている
3)提案は素晴らしいが、お前と仕事したくない
の3つではなかろうかと思います。
1)についてが最もよくあるケースだと思います。
つまり、そもそも発注したい会社は決まっており、でも、社内の規定により大型の発注の場合は競争入札としなくてはならない、という場合。
つまり、最初から当て馬として声をかけてきた、というケースです。
2)については、当て馬ではないけれど、何かの社内的な事情でそうなるというパターン。
3)については、相性の問題もありますが、いかんせん、ちょっと僕が独特なプレゼンスタイルなので、快く思われないケースもあるのだと思っています。
常に反省しつつ、改善したいテーマです。
さて、とはいえ、このケースで最も多いと思われる1)についてですが、
コンペの出来レースを実施している方にお願いがあります。
おそらく、こちらの企画やプレゼンについて気遣っていただいているのはわかります。
ですが、こういった場合の断り方についてですが、
「御社の企画内容については、正直申し上げて、他社と比べ内容が物足りないので、今回は残念ながら見送らせていただくこととなりました」
とお伝えいただいたほうが、お互いのために良いと思っています。
さらに、WEB業界全体の企画力の向上にもつながるのではないでしょうか。
つまり、僕のように「オレがプレゼンしたら勝てるよ」みたいなタカをくくっているような人間に「オレもまだまだだな」と思わせる機会が必要です。
「あなたはお友達としては好きだけど、恋愛対象にならなくて」
というよりも
「ごめん、無理!」
というほうが、何かとお互いのためだと思います。
まだまだ足りないものが多い。
いくつになっても、どんだけキャリアを積んでも、
「挫折とがっかり」こそが、未来に生きる糧となっていくのだと思います。
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