都会に住む人がセカンドハウスを持つという選択肢

庭や家のまわりの雑草を取りのぞく。
たった2、3畳くらいのスペースなのに、汗まみれになってしんどい。

だけど、こういった仕事はとても楽しいし、こういう仕事があるだけで幸せだと思う。

隣の家は、それが面倒だから、庭も木も全部捨ててしまった。
たしかにこれだけの手間をかけるのも時間と労力の無駄だし、できるだけ無駄なことはしたくない、という気持ちは充分に理解できる。

落ち葉を軍手で触るとまとわりつくし、雑草も根元から抜くのは体にこたえる。
1時間やるだけでもしんどい。

しかし、たったこれだけの作業を通じて、自然のパワー、植物のたくましさ、虫たちの営みのしぶとさ、あらゆるパワーに驚かされる。

養老孟司さん、福岡伸一さん、手塚治虫さん。
彼らに共通するのは「異常なまでの虫マニア」
彼らの意見や思想が、人間そのものの行動や、人間同士のコミュニケーション、社会をみつめる視点が他の人たととひと味違うのが、理解できる気持ちになる。

そう、草をむしるだけで、世の中に生きている自分を俯瞰する視野を得られた気分になるから不思議だ。

都会に住む人こそ、草むしりが必要だと思うのだが、どうだろうか。

ボランティアだとちょっと気が重いし、照れくさい。
でも、自分の持ち物だったら、やってみるか、という気持ちになる

さらに、移住とかなるとますますありえない。

だから、地方にセカンドハウスを持つとか、3ヶ月くらい暮らしてみるとか、こういうエクスペリエンスが、自分も含めた自然と向き合えることができて、生き方にいろいろなヒントを与えてくれると思う。


たとえば、都会にマンションを購入するときに、ついでに月々のローンにプラスアルファしたら、地方にセカンドハウスが持てるとしたらどうだろうか。

地方自治体が過疎の村に家を安く売るというのを取り組んでいる。

がしかし、現在の仕事を捨て、いきなり家族揃って移住というのは難しい。

しかし、上記のようにマンションを購入するときに、月にいくら払えば地方に家を持つ事ができます、というプランを不動産会社と自治体が組んで提案してみたらどうだろうか。

例えば、東京に大地震があって、マンションに住めなくなったら、地方の家に住めばいい。

大地震がなくても、長期休暇には長期滞在ができるし、飯は美味い。
また、その家の管理を地元の人が担当すれば雇用も確保できる。
(せいぜい、メンテといっても、庭の手入れ、室内の掃除くらいで事足りる。たいした技能も必要ない。)

マンションを売ってる不動産会社と地方自治体が組んで業務提携する。
地方自治体としても、企業を誘致するよりもリスクが少なく、営業力も代行してもらえる。

こういう感じで「家が2つある」みたいなのがあれば、仮設住宅のことを考えなくてよい。

また、地方の空き家対策もできるし、交流も生まれる。

なにより、人生の選択肢が広がるではないだろうか。

東京のデータセンターにサーバを置いているが、待機サーバとして地方にもミラーサーバを置く、という発想もそのようなリスクヘッジによるものだ。

「家を2つなんて、ぜいたくだ!」っていう声もあるかも知れない


でも、どうせ、30年のローンでマンションや家を買うんだったら、毎月ちょっとの負担で、いや個人年金くらいの金額で家を販売したら、いろいろな意味でよいことが起こると思う。


そう、草むしりをするという楽しさを実感でき、仕事にもいい影響が生まれるはずだ。

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