戦争が起こるとディズニーが儲かる
「スターウォーズ」というのは、これまでジョージ・ルーカスの自主制作映画でした。
彼が20世紀フォックスとの契約で得たキャラクター販売権による莫大な利益を資本に作られた映画なので、第1作(エピソード4)を除くすべての作品は彼のポケットマネーを資本に作られたので、完全な自主制作映画ということになります。
そういったこともあり、ジョージ・ルーカス自身の個人的な葛藤を描いているような作品だったと言われています。
それが、今回のエピソード7「フォースの覚醒」から「スターウォーズ」はディズニー映画となりました。
ディズニー映画の描く世界とスターウォーズの世界では、ちょっと毛色が違うように思えますが、僕はこの話を聞いて、まったく自然なものと理解しました。
というのは、ミッキーマウスがヨーダと仲良く歌ったりするシーンが作られるとか、以前、ディズニーランドにもスターツアーズってのがあったとか、そういう商業的なタイアップとかそういった理由からでもなく、
ウォルト・ディズニー自身が戦争好きだったということからです。
「スターウォーズ」は、銀河に平和をもたらしているままでは映画になりません。
常に戦争が起こるから、「スターウォーズ」になるのです。
争い事があるから「スターウォーズ」は続編が作られ、そしてディズニーは儲かる。
これがディズニーの基本戦略です。
さらに、ウォルト・ディズニーについてですが、彼は第二次世界大戦時にバリバリの右翼として、時のアメリカ政府にこういう提案をしました。
「日本を空爆して壊滅させよ!」
彼は自ら積極的に戦争協力映画を自主制作し、1943年に全米公開された『空軍の勝利(Victory through air power)』という映画のなかで、ラストに東京を飛行機で爆撃するシーンが登場し、勝利がアメリカにもたらされる事を謳いあげ、アメリカ軍に対して、東京への空爆をけしかけたといいます。
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その影響かどうか定かではないですが、その2年後に「東京大空襲」は実際のものとなるのです。
この映画はまさにあのディズニーっぽい曲線の画風で東京空襲を描いているところがなんとも不気味です。正義である鷹(アメリカの象徴)が、愚劣な巨大タコ(日本のイメージ)を見事に駆逐します。なんともグロテスクです。
ということは、戦争をけしかけることで金儲けするという思想はディズニーの文脈なのかも知れません。
いや、というより、むしろ、それはアメリカという国の文脈かも知れません。
ディズニーランドは、西部開拓から宇宙開発までが表現されており、よくも悪くもアメリカそのものの文化のプロパガンダだと思います。
争いが起こることで金儲け、というとあまりにも短絡的ではありますが、どうもいまの国際情勢はわざわざ敵を作ったり、憎しみや争いをもたらしたりして産業を活性化する、そういう成り立ちのうえに僕らは生きていると思えます。
銀河に平和をもたらしていたこの数十年間。
エピソード7によって、争いがさらに続いていくことになります。
せめて、それは
「遠い昔、はるか銀河の彼方で」
の出来事であってほしいものです。
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